三沢、小川との一騎打ちに含み
18日のZERO−ONE旗揚げ第2戦、日本武道館大会で、ノアの三沢光晴、力皇組は、バラバラに戦う村上一成、小川直也のUFO組をしり目に、抜群のチームワークを見せつけて大観衆を喜ばせた。三沢は小川との一騎打ちには否定的な姿勢を示したが、「物足りないね」と、遺恨の完全決着に含みを残した。
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三沢を馬乗りパンチで攻めたてる小川の背後から、力皇が豪快な相撲タックル。小川を場外に吹っ飛ばすや、リングに残った村上を三沢が強引に抱え上げ、引っこ抜きのバック・ドロップ3連発。“平成のテロリスト”の息の根を止めた。
3日前に初代GHC王座をもぎ取ったばかりの三沢が、その威厳を強烈アピールだ。
試合が終わって暴れ回ろうとする小川を、ノアの杉浦貴ら若手がガッチリ押さえ込む。怒り狂う小川のマイクアピールは完全無視。勝ち誇った三沢は無言で花道を引き揚げ、大声援にただ右手を挙げてこたえた。
6分40秒。「物足りないね。もっとやってみたかった気がするよ」。試合後、余裕で激闘を振り返った。
旗揚げ第1戦3・2両国で乱入してきた小川に、三沢がまさかのエルボーを食らわせた。そこからUFO、ノア、ZERO−ONE勢が入り乱れ、大乱闘となって遺恨が生じた。
「あの時の(乱闘の)責任は果たしたね」と三沢。今後についても「タッグでやったから、次がシングル戦とはならない。頭を下げられても聞けないことはあるよね」と小川との一騎打ちには否定的な姿勢を示したが、「明日になれば気が変わるかも」とニヤリ。
3・2両国で橋本真也組、そして、この日は小川直也組をアッサリ倒し、実力者ぶりを誇示した三沢。混とんとするマット界のキー・パーソンに躍り出た。
★大物ぶり発揮…力皇が大奮闘
デビュー1年足らずの力皇が大奮闘をみせた。暴走王・小川を前に一歩も引かず、大相撲前頭4枚目まで昇った腕力で敢然と三沢の盾に。「村上のパンチも結構食ったけど、倒れるほどじゃなかったよ」とルーキーらしからぬ大物ぶりを発揮した。
(サンスポ